ビダダリマンダラという施設(3)プレの木

プレの木

ロンタルからの伝言

ロンタルにはその精神の純粋性が書かれていました。

「人を救う為に、人に幸せを与える為の場所となり、5色(panca warna)の聖水が湧き出る場所となります。
願いを叶える水、健康になる水、
その場所は、世界中の誰でも、高僧も一般の人も、どんな宗教、人種の人でも、お祈りできる場所となります。

そして、最後の方にぽつりとお坊さんは言いました、「そこには一本の木が来るから待っていなさい。その木は、蘇りの木、生命を吹き込む木です。」
其れ以降その言葉は忘れてしましました。

タマンプレ寺院の御神木

それから、一年位後でしょうか?
タマンプレ寺院で、大きな25mくらいの高さのある御神木を、周辺の人が倒れてくると危ないからといって切り倒したいといって、ミーティングがありました。
早速スマイルさんは反対したのですが、それも叶わず御神木は切り倒されてしましました。
切り株を見ると全然虫も食ってないし、これがどうして倒れてくるのかと思いました。この木をどうするのかと聞いたところ、バリでよく使われている飾りの日傘として売却されるということでしたので、本当にかわいそうに思い、とりあえずスマイルさんは、その木を皆の赦しを得て、購入しました。
さて、この大きな木をどうやって運ぶかです。1kmくらいうちの敷地はあります。
ゴロゴロ、小さな丸木を下敷きにしてみんなで引っ張ってくるとか考えましたが、結局大きなクレーンと大きなトラックで持ってきました。

そして、その木はどうしたらいいか分からず、敷地の隅に3年くらい寝かされてままにしていました。その間にも不思議に、通りかかったお坊さんが、ここは何かと尋ねてきたり、また、タマンサリ寺院にお祭りでお祈りに行くと、あるお坊さんがあの敷地からは光が出ているけど誰の敷地かと聞いてきて、あれはうちのだといって案内するとその御神木があったりしました。

早くこの御神木を立てないといけないと思いましたが、建築費もかなりかかるしとか現実的な問題で臆病になっていましたが、
しかし、こういう時は後先考えずにさっさと物事を進めたほうがいいと思われます。
3年も経つと虫食いも進むし、なぜか可哀想になって、早速その木を立てるための建築や儀式を取り行っていきました。

まずは、地下3mほど掘って、その木を差し込む土台をしっかり作ります。そこでバリ式の目を入れる式というのを行いました。
その穴の大きさや、外側の柱の位置など、バリの建築学と特殊なバリの数秘学の計算で出します。そして、その基準となる測り、バリの場合はメートル法ではありません。その家の当主の足や腕のサイズが普通測りとなります。しかし今回は神聖な場所なので、当主の頭のサイズと、バリの始祖聖人の足のサイズで柱の位置が決まりました。
そのロンタルの中には、バリの聖人の頭のや足のサイズも書かれているのです。

そのようなプロセスを経て、柱の位置が決まり穴を掘って、木を立てます。
バリのパドマ(八葉、ハスの華)の儀式を行い、そこに土台を作りました。
これで土台ができその木は、これからまた1年くらい雨や風にさらされて立っていました。

それで、あまりにも可哀想なので、また大急ぎで、予定された場所に柱を立ててt、屋根を作りました。木の高さが地上でも11mあるので、屋根はとても高く、もちろん二階建てです。
もうすでに木が来て、4年くらいたった頃、屋根ができた頃に、日本からも真言宗のお坊様約20人がきて、その建立の開眼式をしていただきました。

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この御神木をどうやって蘇らせるか一生懸命になっていた4年間、その開眼式をして一息ついた頃に思い出しました。

あー、そうか、なんか昔クナンクナンのロンタルに聞きに行った時に、「木がくる」っていってなかった?
ここで初めて思い出しました、腑に落ちた感じがしました。
あーそうだったんだね、あの初女さんを置く場所を聞いた時に言ってた木っていうのは、この木のことだったんだね。
まさか、こんな大きな木だとは思ってなくて、下に入れる10−20cmくらいの木を想像してたので、この木だと思いもしませんでした。

それからすぐ初音さんをその木の横に安置しました。

頭は、フレクシブルにいつも柔軟にしておくものですね。
経済的には現実出来にはとても大変でしたが、ワクワクする愉しいことも起こるのだと思いました、全てに感謝いたします。

今では、その木に守り神の白いフクロウが自分で上の方に穴を開けて住んでおります。そういえば、あの時お坊さんが言ってたのですが、3匹の守りの鳥が住むって。
お母さんフクロウは白くておおきくて、子供の2ひきのフクロウは茶色です。

パドマ

続く〜

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